寝室のドアをそっと開けたつもりが、その音で起きてしまう。息をしているか確かめたくて、結局30分おきに見に行っている。ベビーモニターを調べ始めるきっかけは、たいていこういう場面です。
この記事は、ベビーモニターを買うか迷っている人に向けて、方式の違いと、買う前に決めておくことをまとめたものです。読み終えると、どちらの方式が自分の家に合うかと、そもそも買わずに済ませられるかが判断できます。
特定の機種を勧める記事ではありません。 当サイトはベビーモニターを持っておらず、使った感想を書ける立場にないためです。ここに書いているのは、方式の違いと、選ぶときに見る観点だけです。
はじめに1つ。ベビーモニターは見守りを助ける道具で、医療機器ではありません。 呼吸や体の動きを検知する機能が付いていても、事故や病気を防ぐことを保証するものではありません。赤ちゃんの様子に心配があるときは、機械の表示ではなく小児科医に相談してください。
見た目は似ていても、中身の作りは2通りあります。ここを取り違えると、買ったあとで「思っていたのと違う」ことになります。
📡
専用モニター機は、家の中で完結する
📡
専用モニター機は、家の中で完結する
カメラと画面がセットになっていて、その2台だけで通信します。インターネットにつながないものが多く、設定は電源を入れるだけで済みます。
- 設定が簡単で、ネットワークの知識が要らない
- 家のネット回線が止まっても使える
- 画面が独立しているので、スマホを触らずに様子を見られる
引き換えに、外出先からは見られません。画面が1つしかないものだと、夫婦のどちらか一方しか見られないことになります。
📱
Wi-Fiカメラは、スマホから見る
📱
Wi-Fiカメラは、スマホから見る
家のWi-Fiにつないで、スマホのアプリで映像を見る方式です。
- 外出先からも見られる
- 家族それぞれのスマホで同時に見られる
- 録画や通知など、機能が多い
引き換えに、Wi-Fiが不安定だと映像が途切れます。設定にひと手間かかり、セキュリティの管理も自分でやることになります。
どちらから見るかは「誰がどこで見るか」で決まる
どちらから見るかは「誰がどこで見るか」で決まる
| 見たい場面 | 向いている方式 | そう考える理由 |
|---|---|---|
| 同じ家の中、別の部屋から | 専用モニター機 | ネットを経由しないぶん、途切れにくく設定も要らない |
| 外出先や職場から | Wi-Fiカメラ | 家の外から見るにはインターネットを通る必要がある |
| 夫婦それぞれの端末から | Wi-Fiカメラ | 専用機は画面が付属の1台に限られることが多い |
| 預けている人と共有したい | Wi-Fiカメラ | アカウントを共有すれば、離れた家族も見られる |
家の中だけで使うなら、専用モニター機のほうが手間が少ないというのが出発点です。外から見たい場面が思い浮かばないなら、Wi-Fiカメラを選ぶ理由はあまりありません。
🔊
観点1: 要るのは映像か、音か
🔊
観点1: 要るのは映像か、音か
「様子が見たい」と思っていても、実際に必要なのは音だけということがあります。泣き始めたら分かればいい、というだけなら、音声だけの機種で足ります。
映像が要るのは、音では判断できないことを見たいときです。うつ伏せになっていないか、布団が顔にかかっていないか。ここに不安があるなら映像が要ります。
どちらを選ぶかで、置き方まで変わります。
- 音だけの機種は本体が小さく、電池で動くものもあります。置き場所を選ばず、コンセントの位置に縛られません
- 映像付きは電源が要るうえ、寝ている姿が映る角度に固定する必要があります。置ける場所がぐっと限られます
迷ったら、まず音だけで足りないかを試してみる方法があります。使っていないスマホや通話アプリで代用すれば、数日は試せます。それで足りるなら、映像付きを買う理由はありません。
🏠
観点2: 家の中だけで見るか、外からも見るか
🏠
観点2: 家の中だけで見るか、外からも見るか
「誰がどこで見るか」の表がそのまま判断材料になります。決めきれないときは、この1週間で「外から様子を見たい」と思った回数を数えてみてください。ゼロなら家の中用で足ります。
🔒
観点3: 映像を家の外に出すか
🔒
観点3: 映像を家の外に出すか
インターネットにつながるカメラは、設定を放っておくと他人が映像を見られる状態になることがあります。買ってからやることは3つです。
- 最初のパスワードを、自分で決めたものに変える
- 本体の自動更新を有効にする
- 使わなくなったら電源を抜き、アカウントも消す
面倒に感じるなら、それ自体が判断材料です。インターネットにつながない専用モニター機を選べば、この管理は要りません。
ベビーモニターが役に立つのは、別室で寝かせ始めてから、子どもが自分で起きて呼びに来られるようになるまでの期間です。前後には要らない時期があります。
- 同じ部屋で寝ているあいだは要りません。手を伸ばせば届くところに寝ているなら、カメラを挟む理由がない
- 歩き回るようになると、カメラに映る範囲から出ていきます。柵を乗り越えられるようになると、見守りの目的そのものが「寝ているか」から「危なくないか」へ変わります
- 呼びに来られるようになれば、本人が知らせてくれます
つまり、使うのは別室で寝かせている一時期に限られます。ここを見落とすと、機能の多さで選んで、使い切らないうちに出番が終わることになります。
高い機種を検討しているなら、レンタルで様子を見るのも選択肢です。使う期間が区切られているものは、借りるほうが合うことがあります。実際に置いてみて画角や通知の感じが分かってから、買うかどうかを決められます。
機種を絞る前に確かめておくと、店頭や通販ページを見る目が変わります。
- カメラを置く場所(ベビーベッドの柵に付けるのか、棚に置くのか、壁に付けるのか)
- コンセントの位置(カメラは電源が要ります。延長コードが子どもの手に届かないか)
- カメラから寝ている場所までの距離(近すぎると全身が入らず、遠すぎると顔が見えません)
- 寝室のWi-Fiの入り(Wi-Fiカメラを選ぶなら。寝室で動画が止まるなら映像も止まります)
画質や画角の細かい数字も比較項目になります。ただしそれらはカタログを見れば分かることです。上の4つは、先に自分の家を見ておかないと判断できないものだけに絞りました。
コードの取り回しは安全にも関わります。 ベビーベッドの近くにコードが垂れる置き方は、絶対に避けてください。
🔌
置き場所を決めずに買ってしまう
🔌
置き場所を決めずに買ってしまう
カメラの形(クリップ式・据え置き型・壁掛け型)は、置き場所が決まっていないと選べません。買ってから「柵に付かない」と気づくパターンです。
対策は、置き場所を先に決めることです。前の節の4項目がそのまま使えます。
🔔
通知が多すぎて、切ってしまう
🔔
通知が多すぎて、切ってしまう
動きや音に反応して通知する機能は、感度が高いままだと、寝返りや物音のたびに鳴ります。うるさくて通知を切り、結局見なくなる、という流れになりがちです。
対策は、買ったあとに感度を下げられるかを先に確かめておくことです。調整できない機種だと、この逃げ道がありません。
😴
見られるようになって、かえって眠れなくなる
😴
見られるようになって、かえって眠れなくなる
いつでも確認できると、確認せずにいられなくなることがあります。映像を見て安心するために、何度も起きてしまう形です。
対策は、音だけの通知に切り替えられるかを確かめておくことです。画面を見ない運用に戻せるかどうかで、負担が変わります。
ベビーモニターは必ず要るものではありません。「使う期間」の節で挙げた要らない時期に当てはまらない場合でも、買う前に次の2つを確かめてみてください。
起こしてしまうのが負担なら、要るのは灯りかもしれません。 夜中に様子を見に行くとき、天井の照明をつけると起きてしまいます。手元だけを照らせる小さな明かりがあれば、見に行くこと自体の負担は下がります。当サイトで扱っているものは授乳ライトのページにあります。
実際に使ってレビューしたアイテム

寒くないか気になって見に行くなら、寝具側で減らせます。 布団を蹴ってしまうから何度も確認する、という流れなら、着せたまま眠れるものに替えるほうが早い場合があります。ベビースリーパーやおくるみがこれにあたります。
どれも「モニターを買わない」という話ではなく、買う前に困りごとを分解しておくということです。分解してみると、映像が要る場面は思ったより少ないかもしれません。
ベビーモニター選びで先に決まるのは、機種ではなく方式でした。
- 家の中だけで見るなら、専用モニター機。設定もセキュリティの管理も要らない
- 外からも見るなら、Wi-Fiカメラ。そのぶんパスワードと更新の管理が付いてくる
- 要るのが音だけなら、映像付きを選ぶ理由はない
置き場所とコンセントを先に見ておくと、候補はさらに絞れます。そして使うのは別室で寝かせている一時期だけなので、機能の多さより、その期間に見合うかで判断してください。
夜の困りごとについてはねんねシーンのページにもまとめています。
免責事項: 本記事の情報は執筆時点のものです。アイテムの仕様や価格は変更される場合があります。購入前には必ず最新情報をご確認ください。赤ちゃんの睡眠中の安全については、寝具やコード類の配置を含めて、必要に応じて小児科医や地域の保健センターにご相談ください。

